著 幾米 Jimmy Liao
訳 天野健太郎
2018年10月 ブロンズ新社
台湾の有名絵本作家ジミー・リャオ、2015年に大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレに招待されるやいなや日本で広く注目され、愛されるようになった。彼は子供の絵本の体裁で示唆に富む物語描くことを得意とし、あらゆる世代の読者の共感を呼び、また大人が読む絵本というスタイルを開拓した。これまでに50種類以上の作品が出版されてきた。彼の作品は何度もの金鼎賞、ベルギーセイラム青少年文学賞9-11歳青少年向け最良図書、国際児童図書評議会スウェーデン支部ピーターパン賞銀賞などを受賞しており、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞にも何度もノミネートされている。作品は世界10か国以上で出版され1,000万部以上も発行されている。
『おなじ月をみて』は子供の純真で希望に満ちた視点から始まり、窓辺で月を見守りながら、戦場から父親が帰ってくるのを指折り待ちわびるハンハン少年が描かれる。温かみのあるタッチを通して物語が紡がれ、人と人との温かい絆、全ての人の心の中にある穏やかな平和と善への深い希望にも触れる。