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『光と影は鏡の如く~ガラス乾板写真展』が東京の台湾文化センターにて開催

作品を解説するキュレーターの張蒼松氏『光と影は鏡の如く~ガラス乾板写真展』が4月12日に、台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで開幕を迎えた。日本写真家協会副会長の松本德彥氏、報道写真家の桑原史成氏、日本大学芸術学部写真学科元教授の原直久氏、写真評論家の鳥原学氏、川崎市市民ミュージアムの林司副館長、シニア・キュレーターの山崎信氏など、計70数名の関係者が出席。

台湾における写真技術の歴史はすでに百年を数える。『光と影は鏡の如く~ガラス乾板写真展』では、台湾写真の黎明期の礎を築いた写真家――張清言(ちょう・しんげん)、張朝目(ちょう・ちょうもく)、方慶綿(ほう・けいめん)、鄧南光(とう・なんこう)、洪孔達(こう・こうたつ)、呉金淼(ご・きんびょう)の作品を展示。41点の作品を通して、乾板写真の変遷を振り返り、写真技術の進歩と共に、発展を遂げた台湾社会や生活の様相などを紹介。

台湾文化センターの王淑芳(おう・しゅくほう) センター長は「国立台湾博物館と国家写真文化センターが共同で企画した本展は、古きよき台湾の暮らしや近代写真史を顧みるものです。この度の日本展をきっかけに、台日双方がガラス看板写真の保存と活用について、更に交流を深めていけることを願っています」と祝辞を述べた。

キュレーターの張蒼松(ちょう・そうしょう)氏は「計41点の作品を介して、台湾写真史の歩みや社会の変容、そして6名の写真家たちの功績を伝えたい。また、展示と講演のなかで、ガラス乾板や歴史資料を採集する際に覚えた感動を感じてもらえれば」と語った。

初日は開幕式に続き、キュレータートークと日本写真家協会副会長の松本氏の特別講演も行われた。「ガラス乾板物語」「写真原板の収集・保存の必要性」についてそれぞれレクチャーをし、最後に展示を手がけた張氏による作品解説で締めくくった。開催期間は、4月12日~6月28日までとなっている。