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【TAIWAN BOOKSTAR】永遠の時の流れに ─母・美君への手紙 天長地久:給美君的信


    應台 Long Ying-tai        
訳 劉燕子、和泉ひとみ

201912月  集広舎

台湾の南部の漁村で育った龍應台(ロン・インタイ)はアメリカに9留学し、ヨーロッパで13年暮らし、香港で9年教鞭をとった。その後台北市初の文化局長、台湾初の文化部長(文化相)を歴任した。2017年、認知症の母親の世話をするため、龍應台は住み慣れた台北にきっぱり別れを告げ故郷の屏東潮州に戻った。母に寄り添い、虚ろなまなざしの母を見つめながら、彼女は母親の美君(メイジュン)に宛てて、決して読まれることのない手紙、「母・美君への手紙」を書いた。

これら19通の手紙は、命に対する信念の実践であり、親の世代への感謝と敬意、そして次の世代への親身なアドバイスである。『永遠の時の流れに-母・美君への手紙』には彼女の告白、反省、執着、そして自問自答が綴られている。それは時間と戦う全ての子供たちへの龍應台からの贈り物、自身の経験からの言葉である。人生には時間を無駄にできないこともあるのだと。