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日本の美術展でグランプリ受賞の李漢強さん、東京で個展開催

日本の美術展でグランプリ受賞の李漢強さん、東京で個展開催

 2014年3月に第10回グラフィック「1_WALL」展でグランプリを受賞した台湾出身のアーティスト、李漢強(LEE KAN KYO)さんの個展「ドリーム・あの子(Don’t stop)」が2015年1月13日~同29日、東京・銀座のガーディアン・ガーデンで開催されている。


 グラフィク界の次世代を担う若手を発掘する公募展「1_WALL」に昨年、李漢強さんは約400個のバッチを使った作品「あの子のバッチ」で、グランプリを受賞したことにより、1年後の個展開催の権利が与えられ、今回の開催となった。李さんは2007に来日し、2012年に東京造形大学大学院(造形専攻)を修了後、日本を創作活動の拠点とし、グラフィック作品やパフォーマンス作品を中心に制作している。


 初日夜には会場でオープニングパーティーが開催され、李漢強さんをはじめ、同公募展の審査員、アーティスト仲間など多くの関係者が出席したほか、台北駐日経済文化代表処からも朱文清・顧問兼台北文化センター長らが祝賀に駆けつけた。


 李漢強さんは会場で、「今回は人生初の個展であり、嬉しい。今後はさらに多くのメディアで、たくさんの人たちと交流していきたい。また、台湾でも個展を開きたい」と抱負を語った。今回の受賞作品では、日本の集団的なアイドルをモチーフにしていることについて、「台湾にはこのような様式化されたものはなく、面白いと感じ、4年前からこういった作品を制作している。アイドルを通して、(観覧者が)現在の日本社会全体の雰囲気を何かしら感じられると思い表現した」と説明した。


 「1_WALL」展を主催している㈱リクルートホールディングスのCSR推進部リクルートクリエイティブセンター、菅沼比呂志グループマネージャーは、同展のグラフィック部門で、李漢強さんが台湾人として初めてグランプリを受賞し、個展を開催したと紹介し、受賞作品についても「とても技術力があり、イメージを作り上げる描写力がすばらしく、この点が審査員にとり評価が高かった。また、今回は特にアイドルという日本の独特な文化を象徴的に、とても上手に掬い上げており、それを高い描写力で制作していることや、アイデアという点においても柔軟性があり評価された」と説明した。