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2014デジタル芸術箱舟保存プロジェクト「ポスト福島の今日と私たちの明日」

2014デジタル芸術箱舟保存プロジェクト「ポスト福島の今日と私たちの明日」

文化部所属の国立台湾美術館では3月8日~5月25日、本年度の「デジタル芸術箱舟」保存プロジェクトの第一弾、「ポスト福島の今日と私たちの明日」を催します。


この催しは李彦儀さんにより企画され、日本からはアーティストの藤井光さん、池田剛介さん、アートグループのChim↑Pomが招かれます。催しは2011年3月の東日本大震災により発生した福島原発事故を切り口とし、日本の政府や社会、人々がいかに厳しい現実と向き合っているか考え、社会の価値とは何かについて問い直そうというものです。アーティストの率直な目を通して時間との対話を行い、福島原発事故後の復興が決して遠い存在ではないことを人々に知らせようと試みます。


3組の参加アーティストのうち、Chim↑Pom の作品〈KI-AI 100 (100 cheers))は被災地の廃墟のなか、変化を信じることで未来が現在とは違ってくるとの希望を表しています。


藤井光さんの作品、〈3.11 Art Documentation〉は、津波の被災地に残された巨大ながれきを背景に、東日本大震災で失われ破壊された人々の生活と、日本の芸術家、芸術団体、民間非営利組織、文化団体が地元で文化芸術活動を行っている様子を記録。そのうえで、芸術家はこのような危機の前にいったい何ができるのか考えようというものです。


池田剛介さんが台湾で制作した〈福島の物件生態圏〉は、福島の住民の方々が日ごろ使う生活用品に電気を注いで「再発電」するというもので、アーティストらはインタラクティブなパフォーマンスを通して人々にエネルギー発生への参加について気づかせ、現状へのパワーの注入を試みます。また、電力の自給自足的な使用を表現することで、これまで地方が都市のために一方的に電力を供給していたことについて考えさせてくれます。