恵比寿映像祭2024「月へ行く30の方法」メインビジュアル(画像提供:東京都写真美術館)
恵比寿映像祭2024は「月へ行く30の方法」をテーマとして、国籍・人種・性別・社会問題等に対する思考や実践の多種な映像表現によって歴史的作品から現代作品まで、様々な角度から可能性を探る。今年の映像祭(2/2日〜18日)、台湾文化センターの助成によって、台湾現代映像作家・専門家・美術館関係者等を招聘し、上映プログラム、ラウンド・テーブル議論、写真展示、国際シンポジウムなどを開催し、東京都写真美術館を国際交流の場所として世界に発信していく。
台湾文化センターは、近年、台湾の芸術家が日本各地の象徴的で代表的な芸術祭に参加するよう積極的に推進し、台湾現代美術の多様な特徴と成果を広くと述べた。今回の上映プログラムは、世界的に活躍する映像作家、2024年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展台湾館代表袁廣鳴と岩切澪(台北在住、アートライター、台湾現代美術研究)をゲストプログラムプランナーとして特別に迎え、袁廣鳴を含めている12名の台湾映像作家による合計14 作品を放映します。さまざまなビデオ技術を通じて、人々が生きている社会的、政治的状況など、台湾の現代都市の日常生活を伝えます。
上映プログラム「台湾短編映像芸術の今」の一つ、袁廣鳴の作品《日常演習》(画像提供:東京都写真美術館)
写真展示では、台湾の現代写真家、周慶輝氏の作品「人的莊園Animal Farm」のひとつ「No.2」です。その作品は、コンビニエンス・ストアをコンセプトに、現代社会における大量生産がもたらした「ファスト・フード文化」と「あらゆるものを手段として利用する態度」に焦点をあてている。それはあたかも、あらかじめ決められた選択肢の中からしか選ぶことができないかのようであり、効率と形式化された生活への依存につながります。これは同時に、私たちの展望と想像力を制限することであり、そこには目に見えない枠組み(檻)が生み出されています。
周慶輝氏とその作品<人的莊園Animal Farm>《No.2》
ラウンド・テーブル議論では上映会食や写真展示に加え、袁廣鳴氏、岩切澪氏、多摩美術大学教授高嶺格氏による現代美術と映像芸術の自由な表現についての対談も行われます。国際シンポジウムでは、TFAI國家電影及視聽文化中心の修復研究者である張怡蓁(チャン・イー・ジェン)氏、国立台北芸術大学の孫松栄(スン・ソンロン)教授、森美術館学芸員の近藤健一氏などの専門家を招き、「台湾映画の修復・保存および台湾新浪潮受容の現在」について対談を行います。
周慶輝氏(後ろの左5)と今回世界各国からの出展作家だちの記念写真
台湾関連のプログラムは下記の通り
一、上映プログラム「台湾短編映像芸術の今」[1階ホール]
国際的に活躍し、ヴェネチア・ビエンナーレ2024台湾館に選出された映 像作家袁廣鳴(ユェン・グァンミン)と岩切澪(台北在住、アートライター、台湾現代美術研究)をゲスト・プログラマーとして迎え、台湾における映像表現の現在を紹介する上映プログラムを実施する。袁廣鳴+台湾中堅・若手現代映像作家合計12名の14作品を上映し、アフタートークを行います。
(一)2/10(土)午後17:30;アフタートーク:袁廣鳴、岩切澪
(二) 2/14(水)午後17:30;アフタートーク:蘇匯宇(スー・ホイユー)
(三)2/18(日)午前11:30;アフタートーク:張徐展(ジャン=シュー・ジャン)、劉玗(リウ・ユー)
二、ラウンド・テーブル コンプライアンス・フリー[2階展示室]
2/11(日),ゲスト:袁廣鳴、岩切澪、高嶺格(多摩美術大学教授)
三、写真展示<人的莊園Animal Farm>《No.2》1点出品,(作家:周慶輝CHOU, Ching-Hui)[2階展示室],2/2-2/18
四、国際シンポジウム:台湾映画の修復・保存および台湾新浪潮受容の現在[1 階ホール]2/17(土)16:30
登壇者:張怡蓁 チャン・イー・ジェン(修復・保存専門家、TFAI國家電影及視聽文化中心/台湾)、孫松榮 スン・ソンロン(キュレーター、国立台北芸術大学映画研究科教授)、近藤健一(森美術館シニアキュレーター)
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●写真展示<人的莊園Animal Farm>《No.2》
●国際シンポジウム:台湾映画の修復・保存および台湾新浪潮受容の現在