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【展覧】歳月の旅 - 張照堂写真展 (9/1~10/30)

【展覧】歳月の旅 - 張照堂写真展 (9/1~10/30)

 台北駐日経済文化代表処台湾文化センターでは、91日から1030日まで、【歳月の旅- 張照堂写真展】を開催いたします。




 本展では写真家張照堂(ジャン・ジャオタン)を特別に招聘し、張が1970年から1990年までに撮影した作品から、写真家沈昭良(シェン・ジャオリャン)が、社会の記憶や心象風景を切り取ったものを中心に精選し、展示致します。写真は、観客が作品を鑑賞しながら作者の写真の旅の道筋を辿り、張の体験した歳月や時代にすっと入り込めるように配置されています。




 本展は、故郷から離れて生活する台湾人が一様に持っている思いや追憶を呼び起こす一方で、張照堂の写真作品が台湾やアジア、ひいてはグローバル化する世界の写真シーンにおいていかに独特で豊かな言葉を携えているかを日本の観客の皆さんにお伝えすることを目指しています。




  台湾で生まれ育った張照堂は台湾における写真や領域横断的な映像の歩みにおいて、先人の成し遂げたものをさらに刷新していく卓越した存在といえます。これまでに、金鐘賞、金馬賞、国家文芸賞および台湾にて最高栄誉とされる行政院文化賞などの重要な賞を受賞してきました。張照堂は日本の植民地支配、国民党による統治、党外運動(訳注:民進党誕生以前の台湾における民主化運動)、戒厳令解除や、総統直接選挙などの時代を生き抜いてきた写真家です。作品は特定のテーマに沿って計画的に撮影されてきたわけではありません。しかし、仕事のあいまをぬって気ままに撮り続けてきたことが却って、独特の写真スタイルをそこに定着させ、ともに歩んだ歳月と時代とを、はっきり映し出すようになりました。独自の撮影眼をとおした、心理的で身体的、さらりとして飄々とした直感的な表現は、現状に対するある種の超越した予言ともなっています。日本の写真家で愛知トリエンナーレ2016の芸術監督を務める港千尋は、(台北市立美術館発行の学術誌)現代美術学報において、「張照堂は、傑出した写真家というだけでなく、いずれの国にも、ひとりかふたり出て来るか、というような芸術家である。」と述べています。




 


  月の旅」は、「月」と「旅」の意象を集め、作品がくぐり抜けて来た長い時間だけでなく、作家が基隆や台北、桃園、苗栗、新竹、嘉義、屏東、宜蘭、花蓮や澎湖などの各地を旅した足跡を辿るものとなっています。望安島の少女の表情や、遠くに臨む阿里山の日の出、鼻頭角港の傍で夕焼けを眺めながらのひとやすみ、占いの看板の前で揺れ動く人影、水辺で足をとめて遠くを見つめる人、電車の中で眠ったり気持ちよく目覚めたりする人々…。時にあわただしく、時にゆったりと、時に遠くを眺め、時に顔を隠し、時に奮起し、時に息を荒くし、私たちは、近景の人物と周囲の物影という視覚に導かれるように、水平や垂直の雰囲気の変化の中で、蒼茫たる時代に立ち戻り、静謐な時空を再び体験します。張照堂の長い歳月をかけた旅の中で、絶え間なく置き去りにされ、また絶え間なく掬い上げられてきた無限の視野と、心動かす物語を味わいながら。




 台北駐日経済文化代表処台湾文化センター【歳月の旅 — 張照堂写真展】のオープニング・レセプションは、9月1日午後2時より行われます。その後3時からは、日本の著名なキュレーター菅沼比呂志、写真家瀬戸正人と張照堂、沈昭良(以上敬称略)を迎えて、特別講演会が行われます。日台の写真の専門家による交流と対話が、張照堂の作品の背後にある歴史的文脈や時代特有の意味について、より深い理解を促してくれることでしょう。ぜひ足をお運びください。 





歳月の旅張 照堂写真展


会期 : 2015 / 9 / 1 – 10 /30


キュレーター : 沈 昭良


レセプション :  2015 / 9 / 1 () 14 : 00 – 15 : 00


特別講演会 : 2015 / 9 / 1 () 15 : 00 – 16 : 30


司会 : 菅沼 比呂志ガーディアン・ガーデン/プランニング・ディレクター


講師 : 瀬戸正人 (写真家)


        照堂 (写真家 / 台南芸術大学名誉教授)


      沈昭良 (本展キュレーター / 写真家)


会場:〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-1-12 虎ノ門ビル2


開館時間:10:00-17:00(土、日&祝日休館)


※当センターでイベントを開催する時、上記以外の時間以外でも開館します。


  イベントの情報については随時当センターのHPで更新しますので、


  ぜひ当センターの文化イベントにご参加ください。




TEL:03-6206-6180   FAX:03-6206-6190


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