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【TAIWAN BOOKSTAR】台湾名建築めぐり 再訪老屋顏

  老屋顔(辛永勝・楊朝景)Old House Face

  小栗山智

20193  エクスナレッジ

 

 「老屋顏」とは歴史的建築を研究するためのスタジオであり、2013年から台湾の古民家やその構成要素の画像収集を始めている。鉄窓花と呼ばれる鉄製の装飾窓枠、銅線の枠にセメントと砕石を流しこみ磨き上げた磨石子と呼ばれる人造大理石、陶磁器タイルなど、台湾古民家を構成するそれらの要素を文化的で創造的な製品にデザインするアーティストで構成されているグループである。『台湾名建築めぐり』は2018年の『台湾レトロ建築案内』の続編となる。「老屋顏」チームは1年間という時間を費やし台湾中を駆け巡り、古民家探索は金門と馬祖の軍事禁止区域だったところから、観光地として有名な澎湖などの離島にまで及んだ。本書では装飾窓枠、マジョリカタイル、花の意匠が透かしになったセメントタイル、磨石子などの精巧で複雑な建築風景を紹介し、更にそのような古民家の背後にある無名の英雄、職人に話を聞き、職人技と精神、台湾の貴重な伝統工芸を記録し、そのような都市と人との物語を探った。