台北駐日経済文化代表処台湾文化センター発行、太台本屋 tai-tai books企画による「TAIWAN BOOKS 台灣好書」は、日本の皆さんにもっと台湾の本に触れていただきたいと願い、日本語で読める台湾作品の中から、特におすすめできる作品をピックアップしてご紹介しています。
「台湾大好きだけど、台湾作家の本は読んだことない。これから少し読んでみたい」「本を読むのは好きで、今まで読んだことない台湾の本を読んでみたい」「『歩道橋の魔術師』を読んで面白かったけど、次に何を読んだらいいかわからない」……と思っているみなさんのガイドとなれば幸いです。
『箸 怪談競演ものがたり』(仮題)(玉田誠訳、光文社)
とある高校の昼休み。女子高生は、転校生がご飯に竹の箸を突き立てて合掌し、「お箸さま」なる神に願をかけるのを見る。儀式は8つの手順からなり、84日間続ける。願いが通じれば遣いが報せに来てくれるが、決して「それ」に見つかってはいけない。(日本)
痩せた少年の首に銀のチェーンで吊るされた珊瑚の箸。そこには唐の時代の神仙が宿っていた。(台湾)
水辺に死者のための食事を置く人びとは、憎い相手が、地獄で亡霊の花嫁の宴席に招待されるよう呪っているのだ。(香港)
日本、台湾、香港の鬼才作家が「箸」をテーマにリレー形式で競作。
「本書は多国籍フュージョン料理。『タコのクリームポタージュ、西瓜添え』のようにヘンテコに思えるかもしれませんが、こんな独特な味わいがお好きな方もいらっしゃるかもしれません」―陳浩基
著 三津田信三(日本)
薛西斯(台湾)
夜透紫(香港)
瀟湘神(台湾)
陳浩基(香港)
訳 玉田誠
光文社
2021年夏 刊行予定
書影は原書のもの 提供:獨步文化