2023台北国際書展(台北国際ブックフェア)が2023年1月31日から2月5日の期間、台北世界貿易センター1館1階で開催されます。テーマは「閲読的多重宇宙(読書のマルチバース)」、テーマ国はポーランド。12月29日の記者会見では、文化部(文化省)人文・出版司司長(局長)の陳瑩芳氏、財団法人台北書展基金会董事の趙政岷氏、ポーランド台北弁事処処長(大使に相当)のCyryl Kozaczewski氏らが出席し、それぞれの国が予定するイベントなどを紹介しました。
テーマ国であるポーランドのパビリオンは、Polish Book Instituteとポーランド台北弁事処(大使館に相当)が共同企画し、三つのテーマ展示を開催します。一つは、伝説から現代社会に至るまでのポーランドの歴史において特徴的な年代と事柄を、選び抜いたポーランドの書籍23冊で紹介するもの。また、1918年から2018年の百年間にわたるポーランドの名作絵本と絵画を紹介するもの。このほか、古代エジプトから欧州のルネサンス、コロンブスの新大陸発見といった重要な文明発展に関する貴重な書籍のレプリカも多数展示します。
ポーランドパビリオンの主催者は今回、著名な作家6人、イラストレーター2人と有力出版社の関係者を招きます。2月4日には「ポーランド・ナイト」と題したイベントを開催。ポーランドとウクライナの民族音楽、ジャズ、電子音楽の融合を特徴とした4人組音楽ユニット「DAGADANA」も演奏します。
今回初めて独自にパビリオンを設置するイタリアは、ローマブックフェアや出展出版社によるえりすぐりの書籍を展示。また、台湾の絵本専門書店である童里絵本洋行(台北市)との共同販売を行うほか、新世代のイラストレーターの作品も展示します。フランスのパビリオンは「思考の年」をテーマとして、各分野の専門家や学者を招いてセミナーを開催予定。さらに、ドイツパビリオンでは、ゲーテ・インスティチュートとフランクフルト・ブックフェアとの共同企画で、著名な絵本作家であるキャサリーナ・グロスマン・ヘンゼル氏を招きます。2013年に台北国際ブックフェアのテーマ国だったベルギーは今回、フランス語圏をメインとし、出版社11社の推薦する絵本とグラフィックノベルを出展します。このほか、渡航制限の緩和に伴い、韓国やタイ、香港、日本などのパビリオンも著名作家を台湾に招く予定です。台北国際ブックフェアは今回も引き続き、平和を希求するウクライナへの支持を示すため、ウクライナエリアを設けます。