「LGBT」という言葉を近年、日本でもよく耳にします。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなど性的少数者のことを指す言葉で、その理解を深め、社会的平等を推し進めようという動きは日に日に大きくなっています。じつは、台湾はこの分野において日本よりずっと先進的・開放的で、毎年10月に行われるデモ行進「プライドパレード」は中華世界でもっとも早く(2003年)始まり、17年台北では12万人の参加者を集めました。今回のトークはLGBTをテーマとする台湾の文学作品を紹介し、その背景となる「LGBT」ムーブメントの雰囲気に触れながら、台湾の人びとがどうこのテーマに向かい合ってきたかを紐解いてみたいと思います。
「台湾カルチャーミーティング」"夏の台湾文学トーク"第二弾は、第60回群像新人文学賞優秀作『独り舞(ひとりまい)』が刊行されたばかりの李琴峰さんをゲストに、台湾のLGBT文学作品とその背景をたっぷりお話しいただきます。また、外国語として学んだ日本語で小説創作にチャレンジするご自身の創作についてもお聞きします。台湾文学をもっと知りたいという人はもちろん、台湾人の多様な「感情生活(恋愛事情)」に興味がある人、あるいは台湾の市民運動に注目している人もぜひ、気軽にご参加ください。(当日のトークは日本語のみです。)
日時:7月6日(金)19時から(1時間+Q&A)
会場:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター(東京メトロ虎ノ門駅より徒歩1分)
定員:80名(入場無料、予約制。30分前開場、自由席)→→ご予約の方は本ページ下の「参加申込」をクリックしてください。必要事項を記入のうえ、申込みいただくと、予約確認メールが自動返信されます(迷惑メールに分類される場合があります。事前に設定をご確認ください)。記入項目のCAPTCHAは「音声再生」の左の横文字を枠にご記入ください。CAPTCHAのエラーと時間切れの場合になりましたら、リロードしてもう一度ご記入ください。
ゲスト:李琴峰(作家)
司会:天野健太郎(『歩道橋の魔術師』『星空』訳者)
写真:森清
ゲストプロフィール
李琴峰(り・ことみ)台湾人。1989年台湾生まれ。15歳より日本語を学ぶ。また、その頃から中国語で小説創作を試みる。2013年来日、2015年早稻田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了。会社員兼日中翻訳家。2017年、初めて日本語で書いた小説「独舞」で第60回群像新人文学賞優秀作受賞。2018年3月、「独舞」より改題・書籍化した初の単行本『独り舞』が講談社より刊行。 ツイッター:@Li_Kotomi
<作品紹介>『独り舞』 私は私。海を渡っても、異なる言語を操っても、何も変わらない。自分自身であること、それが生の苦難の根源なのだ――。心惹かれていた同級生との死別により、幼くして死への想いに取り憑かれ、一方で、性的マイノリティとして、内なる疎外感に苛まれていた迎梅。女子高での密やかな恋、そして運命を暗転させる「災難」の果てに、日本に半ば逃亡のような気持ちで渡った彼女の葛藤と孤独を描く、若き台湾人作家の鮮烈なデビュー作。 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000190680 (試し読み可)