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【講座】台湾カルチャーミーティング2018第5回「台湾が読む日本文学と世界文学/台湾人が書く東京と日本」 ゲスト:嘉世強(時報文化出版・編集者)、張維中(作家)

定員に達しましたため、受付を締め切りました。たくさんのお申込みありがとうございました。 

村上春樹がいち早く受け入れられ、数多くの日本人作家が今も読まれる台湾。

 台湾文学もまた、翻訳から生まれたと言えます。今活躍する作家たちはみな、80-90年代以降に刊行された大量の翻訳小説を読んで作家となりました。呉明益の小説からは欧米ではミルハウザー、日本では小川洋子などの影響が見えたり、また若い台湾人作家たちは芥川龍之介で小説を勉強したと名を挙げたりしています。純文学以外にも、京極夏彦や宮部みゆきなどの時代小説、あるいは綾辻行人や横山秀夫などのミステリ……台湾の書店にはジャンル、国や時代にかかわらず、たくさんの翻訳小説が並んでいます。では台湾の人びとはどんなふうに日本(と欧米、アジア)の小説を読んできたのでしょう? 

 台湾の文化人・クリエーターを招く「台湾カルチャーミーティング2018」第5回は、村上春樹や吉本ばなな作品の台湾版を長年刊行する時報文化出版の編集者、嘉世強(か せきょう)さんをゲストに、台湾人が海外文学を享受してきた歴史的経緯や変化(近年はどんなものが人気か?)などを教えていただき、翻訳出版が台湾人作家にもたらした影響や、台湾の出版業と海外文学の関係性について聞きたいと思います。

 また今回は特別ゲストに、日本に拠点を移して創作を続けている、張維中(ちょう いちゅう)さんにも登壇いただき、台湾人作家が日本に住みながら、中国語で小説を書き続ける理由や、また彼の創作における翻訳文学の影響はなにかなど、お聞きしたいと思います。--”夏の台湾文学トーク”第三弾。台湾文学に興味があるかたはもちろん、台湾の出版全般について知りたい人もはぜひ気軽にご参加ください。

日時:810日(金)19時から(およそ1時間半)
会場:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター(東京メトロ虎ノ門駅より徒歩1分)
定員:80名(入場無料、予約制。30分前開場、自由席)→ご予約の方は本ページ下の「参加申込」をクリックしてください。必要事項を記入のうえ、申込みいただくと、予約確認メールが自動返信されます(迷惑メールに分類される場合があります。事前に設定をご確認ください)記入項目のCAPTCHAは「音声再生」の左の横文字を枠にご記入ください。CAPTCHAのエラーと時間切れの場合になりましたら、リロードしてもう一度ご記入ください。

ゲスト:嘉世強(かせきょう)、張維中(ちょういちゅう)
司会・通訳:天野健太郎(『歩道橋の魔術師』『1367』訳者)

◯ゲストプロフィール 

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嘉世強(かせきょう)

 台湾・台北市生まれ。国立台北芸術大学(映画創作研究所)修了。20世紀フォックス、金馬奨(台湾の映画賞)で勤務したのちに、台湾大手出版社の時報文化出版に入社。主に海外文学を担当し、現在は文学部門の編集長。アメリカのアンソニー・ドーア(『すべての見えない光』で2015年ピュリツァー賞受賞)、オーストラリアのリチャード・フラナガン(『奥の細道』で2013年ブッカー賞受賞)などを担当し、日本人作家作品には村上春樹のほか、2018年、吉本ばなな『切なくそして幸せな、タピオカの夢(惆悵又幸福的粉圓夢)』(台湾読者向けの書き下ろし版)にも参加。

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張維中(ちょう いちゅう)

 台湾・台北市出身。作家。東呉大学英文学科卒業、文化大学大学院英文学科修了。1997年、長編小説『岸辺の心』で作家デビュー。2005-06年、東呉大学中国文学科講師。2008年来日後、早稲田大学日本語別科修了、東京デザイン専門学校雑誌編集デザイン学科卒業。作品発表を続けながら、中華圏から日本へのインバウンド誘致のため活動中。現在台湾・香港・中国で文芸、時事、ライフスタイル、旅行などコラムを連載中。日本経済新聞WEBの中国語サイト「日経中文」コラム担当。

 これまで小説、エッセイなど25冊以上が刊行されている。都会的で軽やかな文体で映像的イメージを鮮やかに浮かび上がらせ、ユーモアのなかに鋭さを隠した会話を紡ぐ、家族・人間関係を見つめなおす作品で評価が高い。台湾文部省文学賞、梁實秋散文賞など受賞多数。最新エッセイ集は『東京模様』、旅行記『東京、半日慢行』など。東京を舞台にした長編小説にミステリー『無影者』、恋愛群像劇『恋愛成就』、『餐桌的臉』。PEN+『台湾カルチャークルーズ』にもエッセイを寄稿。

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