「台湾文化連続講座」フォルモサからの風は文学に限らず「台湾文化」について、台湾で活躍する方々をお招きしお話いただきます。
東京と名古屋両地で開催いたします。
【東京】
会場:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター(入場無料、通訳あり。先着順、予約不要、定員120名。30分前開場)
第1回 2016年 9/17(土) 15:00-17:00
族群(エスニック・グループ)の現代的意義:台湾の経験をふりかえる
王甫昌 [台湾・中央研究院社会学研究所研究員]
聞き手:若林正丈 [早稲田大学政治経済学術院教授・台湾研究所所長]
◎王甫昌(Wang Fu-chang, おう ほしょう)
米国・アリゾナ大学社会学博士。専門は族群関係、社会運動研究。主な業績に、「由「地域意識」到「族群意識」:論台灣外省人族群意識之內涵與緣起,1970~1989」、“Studies onTaiwan’s Ethnic Relations: The State of the Field”などがある。邦訳として、松葉隼・洪郁如訳『族群―現代台湾のエスニック・イマジネーション』(東方書店、2014)がある。
◎若林正丈(わかばやし まさひろ)
東京大学社会学博士。専門は台湾現代史、台湾政治。主著に『台湾―変容し躊躇するアイデンティティ』(ちくま新書、2001)、『台湾の政治―中華民国台湾化の戦後史』(東京大学出版会、2008)などがある。
第2回 2016年 10/8(土) 15:00-17:00
植民地文化の残照:台湾における日本映画の盛衰(1950-1964)
邱坤良 [台湾・台北芸術大学戯劇系教授]
聞き手: 松永正義 [一橋大学名誉教授]
◎邱坤良(Chiu Kun-liang、きゅう こんりょう)
元台北芸術大学学長、作家。パリ・ディドロ大学(パリ第7)文学博士。専門は演劇学、演劇史、台湾大衆娯楽研究。主著に『寶島大劇場:目睹之現狀與怪現狀』、『飄浪舞台:台灣大衆劇場年代』などがある。
◎松永正義(まつなが まさよし)
元一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門は台湾文学研究。主著に『台湾文学のおもしろさ』(研文出版、2006)、『台湾を考えるむずかしさ』(研文出版、2008)がある。
第3回 2016年 10/16(日) 13:00-15:00
偽台湾人から偽グローバリゼーションへ
張小虹 [台湾大学外国語文学系教授]
聞き手:橋本恭子 [一橋大学言語社会研究科特別研究員]
◎張小虹 (Chang, Hsiao-hung、ちょう しょうこう)
米国・ミシガン大学博士。作家。専門はフェミニズム理論、文学文化研究。主著に『後現代女人』、『性別越界』、『在百貨公司遇見狼』、『假全球化』、『身體褶學』、『資本主義有怪獸』がある。邦訳として、橋本恭子訳『偽りのグローバリゼーション』(東方書店、2016年秋に刊行予定)がある。
◎橋本恭子(はしもと きょうこ)
一橋大学言語社会研究科博士(学術)。専門は比較文学、台湾文学。主著に『「華麗島文学志」とその時代――比較文学者島田謹二の台湾体験』(三元社、2012)、『島田謹二――華麗島文學的體驗與解讀』がある。
【名古屋】
第1回目は、文芸評論家・唐諾氏と文化人類学者・五十嵐真子氏の対談です。
◇定員:100名
◇参加無料・申込み不要(先着順)
◇通訳有り
■開催期間
2016/07/02 13:00-15:00
■開催場所
愛知大学名古屋校舎 教室棟L801教室
■講演者
◆唐諾(Tang Nuo/とう だく)
1958年台湾宜蘭県生まれ。本名:謝材俊。台湾大学歴史系卒業。作家。
妻は台湾の著名な作家・朱天心。
“専業読書家”を自称し、《文字的故事》《閲読的故事》《読者時代》《人間孔子》《カフェでであった14人の作家》(2010年『中国時報』「開巻十大好書」選出)など著書多数。
侯孝賢監督の映画『風櫃の少年』中の楽曲を作詞、『悲情城市』には友情出演している。
◆五十嵐真子(いがらし まさこ)
1965年名古屋市生まれ。南山大学大学院文学研究科文化人類学専攻博士後期課程満期退学。野外民族博物館リトルワールド研究員を経て、神戸学院大学人文学部に2015年3月まで在籍。
著書に『戦後台湾における〈日本〉─植民地経験の連続・変貌・利用』(共編、風響社、2006)、『現代台湾宗教の諸相─台湾漢族に関する文化人類学的研究』(人文書院、2006)など。
第2回目は、台湾の作家・蘇偉貞(Su Wei-chen/そ いてい)氏の講演です。
聞き手:倉本知明氏[台湾・文藻外語大学助理教授]
◇定員:40名
◇参加無料・申込み不要(先着順)
◇通訳有り
■講演者
◆蘇偉貞(Su Wei-chen/そ いてい)
1954年台湾台南生まれ。外省人二世の女性作家。
中華民国政治作戦学校演劇科卒業後、国防部芸術工作総隊などで軍職を歴任、退役したのち編集の仕事に就きながら、旺盛な執筆活動を展開していく。
女性の性と身体を独特の美意識で描きだし、ジェンダーやエスニシティ研究などに影響を与えるとともに、自らが育った眷村をテーマにした作品も数多い。作家・張愛玲の研究者としても知られ、台湾の国立成功大学で教鞭を執るなど、創作と研究を両輪に活躍する。
邦訳に『沈黙の島』(倉本知明訳、あるむ、2016.3)がある。
◆倉本知明(くらもと ともあき)
1982年生まれ。台湾・文藻外語大学助理教授。専門は比較文学。台湾高雄在住。
翻訳に蘇偉貞『沈黙の島』、論文に、「愛情のユートピアから情欲と狂気のディストピアへ─「解厳」前後における蘇偉貞の眷村表象」(『日本台湾学会報』13、2011)、「「煩悶」の日本語教育─戦後台湾における日本語教育を視座として」(『戦後史再考─「歴史の裂け目」をとらえる』平凡社、2014)など。
第3回目は、陳儒修(Chen Ru-shou/ちん じゅしゅう)氏の講演です。
聞き手:藤木秀朗氏[名古屋大学大学院文学研究科教授]
馬然氏[名古屋大学大学院文学研究科准教授]
◇定員:40名
◇参加無料・申込み不要(先着順)
◇通訳有り
■開催期間
2016/09/17 14:00-16:00
■開催場所
ジュンク堂書店ロフト名古屋店 7Fブックサロン
■講演者
◆陳儒修(Chen Ru-shou/ちん じゅしゅう)
1961年台湾基隆市生まれ。台湾大学外国語文学系卒業後、南カリフォルニア大学で映画芸術学博士号を取得。台湾・政治大学メディア学科教授。
専門は映画理論、映画史、台湾映画。主な著書に『台湾新電影的歴史文化経験』(台北:萬象出版社、1993)、『電影帝国』(台北:萬象出版社、1995)、Cinema Taiwan: Politics, Popularity and State of theArts(共著、Routledge, 2007)など。
◆藤木秀朗(ふじき ひであき)[名古屋大学大学院文学研究科教授]
名古屋大学大学院文学研究科博士前期課程修了後、ウィスコンシン大学マディソン校コミュニケーション・アーツ学科映画専攻にて、M.A.とPh.D.を取得。
主な著書にMaking Personas: Transnational FilmStardom in Modern Japan(Harvard University Asia Center,2013)、『増殖するペルソナ─映画スターダムの成立と日本近代』(名古屋大学出版会、2007)など。
◆馬然(Ma Ran/マ ラン)[名古屋大学大学院文学研究科准教授]
香港大学大学院 Comparative Literature 映画研究博士課程修了。
専門は•美学・美術史。
◆主催:愛知大学国際問題研究所、愛知大学現代中国学会
◆共催:台湾文化部(台湾文化光点計画)
◆後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
◆協力:あるむ