台北駐日経済文化代表処台湾文化センターとSNET台湾の共同企画「おうちで楽しもう台湾の博物館」では、コロナ禍による台湾ロスにお嘆きのみなさまに、台湾を代表する10の博物館が制作した魅力的な動画に解説と日本語字幕をつけて配信します。10の博物館が描き出す台湾像はそれぞれの彩りで、多様性に満ちた台湾文化の世界にみなさんを誘います。
台北市の中心地に広大な敷地を有する国立中正紀念堂は、台北のランドマークとして、日々国内外から多くの人が集まります。1時間おきに行われる衛兵交代の儀式が人気で、修学旅行の定番スポットでもあるこの施設は、台湾の人々の心に様々なイメージを喚起する場所です。
「あなたが想う中正紀念堂はどのようなものだろうか?(您心中的中正紀念堂是什麼模樣呢?)」という問いかけから始まる動画「歩み寄り発見する―権威と民主の激突(靠近與發現-威權與民主的對撞)」は、国立中正紀念堂の重要な一面を描き出します。
本動画が光を当てる中正紀念堂の重要な一面、それはこの場所が1987年の戒厳令解除後、様々な民主化運動の舞台であったという事実です。1990年の野百合学生運動をはじめ、反核運動、治安悪化への抗議、台湾正名運動、ハンセン病施設の保存運動、野草苺学生運動、反貧困デモ、ひまわり学生運動、婚姻平等運動など、この場所で展開し、台湾社会の変革を促してきた多くの運動を映像と写真で振り返ります。
壮麗な中華式建築の本堂には、この施設に名を残す蔣中正(蔣介石)の大きな銅像が鎮座しています。彼は果たしてどのような気持ちで民主化を求める台湾の人びとを見ていたのでしょうか?国立中正紀念堂という場所の視点から描かれる台湾の民主化の歩みをご覧ください。
国立中正紀念堂の公式サイト(中国語・英語・タイ語・ベトナム語)
https://www.cksmh.gov.tw/