「鬼月」って知っていますか？
台湾では、旧暦の7月を「鬼月」と呼びます。
この「鬼月」の「鬼（グイ）」は、日本のお伽噺に出てくる鬼（おに）とは異なる存在です。
そして、この台湾の「鬼」が関わってくる夏のイベントが「中元節」、日本的に言うならば「お盆」です。
お盆は、日本でも地域によって習慣に違いがあるわけで、当然のことながら、台湾は日本とは異なる習慣のもとで「中元節」を迎えます。
では、台湾の「中元節」とはどんなものでしょうか？
日本のお盆とは、どんなふうに違うのでしょうか？
この［映画で知る台湾 認識中元節］は、台湾の中元節・鬼月を扱ったアニメーション映画『魔法のおばあちゃん』（魔法阿媽）をとおして、台湾人にとっての「鬼」「中元節」について知ろうという企画です。
上映後には、中元節研究の第一人者である社会人類学者の渡邊欣雄先生をお招きし、台湾に暮らす漢民族の中元節についてお話をうかがいます。渡邊先生は、中央研究院民族学研究所に訪問学人として滞在されたこともあり、著書『漢民族の宗教－社会人類学的研究－』などが台湾でも翻訳出版されています。
定員に達しましたので、受付を終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
日時：2016年7月2日(土) 14:00開演（13:30開場）（終了予定 17:00）
タイムテーブル（予定）：
14:00 アニメーション映画『魔法のおばあちゃん』解説 ナビゲーター：稲見公仁子
14:15 『魔法のおばあちゃん』上映（原題：魔法阿媽／1998年／80分／日本語字幕版）
15:45 認識中元節 講師：渡邊欣雄先生
会場：台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
東京都港区虎ノ門1-1-12 虎ノ門ビル2階
講師：渡邊欣雄（國學院大學文学部日本文学科（伝承文学専攻）教授）
ナビゲーター：稲見公仁子（台湾映画研究家、台湾影視研究所）
主催：台北駐日経済文化代表処台湾文化センター、台湾影視研究所
定員：100名（入場無料、予約制。30分前開場、自由席）
参加申し込みは本ページ下の「参加申込」をクリック↓
アニメーション映画『魔法のおばあちゃん』予告編 リンク
【講師プロフィール】
渡邊欣雄（わたなべ・よしお）。1947年東京都生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。社会人類学博士。現職は、國學院大學文学部日本文学科（伝承文学専攻）教授。東アジア文化圏をフィールドとする社会人類学者。1997～98年、訪問学人として台湾・中央研究院民族学研究所に滞在。
著書：『宴』（共著、弘文堂、1975年）、『親族の社会人類学』（編著、至文堂、1982年）、『沖縄の社会組織と世界観』（新泉社、1985年）、『風水思想と東アジア』（人文書院、1990年）、『民族知識論の課題』（凱風社、1990年）、『漢民族の宗教 社会人類学的研究』（第一書房、1991年）、『風水 気の景観地理学』（人文書院、1994年）、「台湾鬼魂考」（『社会人類学年報』14、1988年）ほか。『風水思想と東アジア』『漢民族の宗教』『風水 気の景観地理学』は、中国語に翻訳され、台湾でも出版されている。
【アニメーション映画『魔法のおばあちゃん』】
都会育ちの少年・豆豆（トゥトゥ）と、霊を扱う道士という土俗的世界に生きる祖母の交流を描いた長編アニメーション。夏休み、トゥトゥは家庭の事情で両親と離れ、疎遠だった祖母のもとで過ごすことになる。母が言うには、祖母は迷信深い人らしい。祖母の家に到着した夜、トゥトゥはキノコの形をした無縁仏を目撃する。やがて、“キノコ”を探しまわるうち、トゥトゥは知らずに悪霊の封印を解いてしまう。季節は鬼月。中元節で“鬼”たちが集まってきていた……。
この長編アニメーションは、台湾映画界が不況にあった'98年春の台湾公開で5週のロングランを記録。1998年・台北電影節最優秀映画賞、同年・金馬奬アニメーション作品賞、1999年・シカゴ国際児童映画祭Certificate of Meritをそれぞれ受賞している。日本では、1999年7月の福岡アジア映画祭で上映された。
■スタッフなど
■監督：王小棣（ワン・シャオディ）／プロデューサー・脚本：黄黎明（ホアン・リーミン）／場面設計・キャラクターデザイン：麥仁杰（マイ・レンジェ）／アニメーション・ディレクター：朴俊男（パク・ジュンナム）／声の出演：文英（ウェンイン）ほか／アニメーション製作：Plus One Animation Co.,Ltd.(韓国）／製作：稻田電影工作室（RiceFilm）
