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【出版】「Culture Meeting 文活 in 台湾-今シーズンの指標作家 呉明益」

【出版】「Culture Meeting 文活 in 台湾-今シーズンの指標作家 呉明益」

 台湾の作家を日本の皆さんに知ってもらい、日本と台湾の文学と文化の交流をより盛んにするため、台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは誠品生活日本橋と協力し、台湾の代表的な作家を「今シーズンの指標作家」として毎季一人ずつ選び、ご紹介していきます。


 「指標作家」は文化交流の場として、新たな本との出会いを日本の方々に提供する企画です。台湾の代表的な作家を「今シーズンの指標作家」として 毎季一人ずつ選び、誠品生活日本橋書店のコーナーで指標作家の作品を展示し、新たな本との出会いを日本人の方々に提供し、台湾から日本の読者に中文書の良書をご紹介していきます。

今シーズンの指標作家 
小説の魔術師 呉明益

期間:2020年12月31日まで
場所:誠品生活日本橋書店で展示中


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©吳明益提供

作家紹介

 1971年台北生まれ、東華大学華文文学科教授。主にエッセイ、小説を創作、ブッカー国際賞やフランスのエミール・ギメでのアジア文学賞でノミネートされたほか、フランスの島文学賞「PRIX DU LIVRE INSULAIRE」小説部門で大賞を受賞、『タイムアウト北京』で「百年来最優秀小説」に選出され、『亜州週刊』中国語小説部門年間ベスト10、台北国際ブックフェア大賞、台湾文学賞長編小説金典賞、金鼎賞年度最優秀図書など、多数の受賞歴を誇る。

 ネーチャーライティングからマジックリアリズム、エッセイから小説まで、呉明益の作品には文学に科学、自然環境とイマジネーションが混じり合い、異なる要素が巧みに組み合わされ、読者を魅了する物語に仕立て上げられている。呉明益は「小説の魔術師」と呼ばれ、どの作品にも深みがあり、まさに台湾を代表するマジックリアリズム作家なのだ。

 物語の多くは自身の体験に根差したもので、台湾の自然環境、幼い頃や青春時代の思い出を描いている。そこに表現されたさまざまな人間やエピソードは、互いに絡み合いながら、派生し、深掘りされながらも、それぞれ独立している。

 ページをめくれば、作中の多彩な冒険とともに、台湾の美しい山河や海、都市、路地裏に身を置き、恋愛や喜び、悲しみにやるせなさを抱えて生きる登場人物たちの人生へと入っていくことができる。呉明益はその独特なタッチと思惟で、この世界に生きる人間や、自然への付き合い方といったマクロな視点、さらには心の中に隠された細やかな感情の機微も感じさせてくれるのだ。

邦訳版のある作品

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《天橋上的魔術師》
ISBN:9789868781900
出版社:夏日
出版日:2011/11/30
『歩道橋の魔術師』
ISBN : 978-4560090398
出版社:白水社
出版社:2015/4/24 9人の子供と歩道橋にいる不思議な魔術師による、10の連作短編からなる物語。古びた中華商場の思い出、そこでの人々の生活、恋愛、破滅、死が子供たちの視点を通して描かれている。

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《單車失竊記》
ISBN:9789863443384
出版社:麥田
出版日:2016/04/30
『自転車泥棒』
ISBN: 978-4163909257
出版社:文藝春秋
出版日:2018/11/7 物語は忘れられた一台の自転車から始まる。それぞれのエピソードを通し、台湾からマレー半島、さらにはビルマの森まで、それぞれの人生を垣間見ることができる作品。


その他の作品――

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《苦雨之地》
(苦雨の地)
ISBN:9789869689274
出版社:新經典文化
出版日:2019/01/04
〔邦訳刊行決定〕 連作短編集。近未来的な世界で起こる6つの物語で、人間、動物、自然、大地の間の関係を描き、精神的な「進化」の軌跡を追う。

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《睡眠的航線》
(眠りの航路)
ISBN:9789867237699
出版社:二魚文化
出版日:2007/05/25
〔邦訳刊行決定〕 詩的な言葉と自然へのまなざしから、個人とその家族史を越えた軸線を引き、戦争と人類文明に対して独特な視点を提示した作品。
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《浮光》
(浮光)
ISBN:9789865824150
出版社:新經典文化
出版日:2014/01/08 著者初のフォトエッセイ。理性と感性、マクロとプライベートな視点のコントラストで、著者の考え方や普段は見られないその心の内をかいまみることができる。