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【講座】台湾カルチャーミーティング2019年第4回目イベント(台湾文学フェスタ)―文学を騙った暴力――21世紀少女の受難 /林奕含『房思琪(ファンスーチー)の初恋の楽園』(泉京鹿訳、白水社)日本版記念トーク

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2017年に台湾社会を震撼させた小説、『房思琪の初恋の楽園』。学習塾のカリスマ教師が女子中学生に対して性的暴行を働くという衝撃的な内容もさることながら、刊行2か月後に作者・林奕含(りん・えきがん/リン・イーハン)が自死、そして彼女が生前に受けたかもしれなかった性暴力にまつわる裁判も、本書が話題作となった背景です。

原書の出版から二年半、邦訳がついに白水社から刊行。超学歴社会にして進学至上主義社会である台湾に潜む性暴力の問題を抉り出す本作は、日本社会にも多くの問いを投げかけます。

日本語版の刊行記念トークに著者をお招きできないのは残念ですが、本作の原書に書評を寄せており、自身も作家として活躍している張亦絢氏をゲストにお招きします。対談相手は本書の翻訳者・泉京鹿氏。司会と通訳は、作家兼翻訳家の李琴峰氏が担当します。皆さまのご参加をお待ちしております。

日時:10月25日(金)18:30~20:30
会場:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター(東京メトロ虎ノ門駅より徒歩1分)
定員:80名(入場無料、予約制。30分前開場、自由席)
ゲスト:張亦絢(作家)、泉京鹿(翻訳家・同書訳者)
通訳・司会:李琴峰(作家・日中翻訳家)

ご予約の方は本ページ下の「参加申込」をクリックしてください。必要事項を記入のうえ、申込みいただくと、予約確認メールが自動返信されます(迷惑メールに分類される場合があります。事前に設定をご確認ください)。記入項目のCAPTCHAは「音声再生」の左の横文字を枠にご記入ください。CAPTCHAのエラーと時間切れの場合になりましたら、リロードしてもう一度ご記入ください。

◯ゲストプロフィール
張亦絢(ちょう・えきけん/ジャン・イーシュァン)
小説家。1973年、台湾・台北木柵生まれ。政治大学歴史科中退、パリ第3大学映画・視聴覚研究科修士号取得。レストラン、セレクトショップ、新聞社、映像会社での勤務を経て、現在、フリーの作家として活動中。2019年9月から、台北藝術大学でライター・イン・レジデンスに就任。
著書『愛的不久時』で台北国際ブックフェア大賞(2012)にノミネート。『永別書』はフランクフルト・ブックフェア(2017)の台湾ブース展示書籍に入選。近刊に短編小説集『性意思史』がある。小説の他に戯曲やエッセーも執筆。

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泉京鹿(いずみ・きょうか)

1971年、東京生まれ。フェリス女学院大学文学部日本文学科卒業。北京大学留学、博報堂北京事務所を経てライター、メディアコーディネーター、翻訳者として16年間北京で暮らす。主な訳書に、余華『兄弟 上・下』(文春文庫)、閻連科『炸裂志』(河出書房新社)、王躍文『紫禁城の月――大清相国 清の宰相 陳廷敬 上・下』(共訳、メディア総合研究所)、九把刀『あの頃、君を追いかけた』(共訳、講談社文庫)など。朝日新聞GLOBE「世界の書店から」で中国のベストセラー紹介を2009年より連載。大学非常勤講師。

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<作品紹介>
房思琪は台湾・高雄の高級マンションに住む13歳の文学好きな美少女。同じマンションの下の階に住む学習塾の国語教師・李国華のことを房思琪は慕っていたが、作文を見せに行った時にレイプされる。「これは愛だ」と丸め込まれ、親元を離れて台北の高校に進学してからも関係は切れない。同じマンションの住人で、姉のように慕う美しい伊紋は房思琪の苦悩を密かに感じてはいたが、自身もまた人も羨むエリートの美しい夫からのDVに苦しみつつ耐えていた。愛という仮面をつけた呪縛、嫌悪と恐怖を抱きしめながら、淡々と受け入れる日々。性、暴力、権力、学歴社会の光と影を優雅な文章と精巧な隠喩でつづるこの物語を、著者・林奕含は「実話をもとにした小説」と記す。

<著者紹介>
林奕含(りん・えきがん/リン・イーハン)

1991年3月16日~2017年4月27日
台湾・台南で名の知られた皮膚科医の娘として生まれ、幼少期から作文や数学で優秀な成績を収め、学内外で多くの表彰を受ける。高校二年のときにうつ病を患う。2009年、台北医学大学医学部に入学するが、二週間で休学。その後、三度の自殺未遂。2012年に国立政
治大学文学部中国文学科に入学、三年生のときに再び休学。2017年2月初めに、デビュー作であり唯一の著作である本書『房思琪の初恋の楽園』を出版。その二か月後に自殺。「これは実話をもとにした小説である」と本書に記されていることから、台湾社会に大きな
波紋を呼んだ。

◯司会・通訳プロフィール
李琴峰(り・ことみ/リー・チンフェン)
作家、日中翻訳家。1989年台湾生まれ。2013年来日、早稲田大学大学院修士課程修了。2017年、『独り舞』で第60回群像新人文学賞優秀作を受賞し、作家デビュー。2019年、『五つ数えれば三日月が』で第161回芥川龍之介賞候補。