メインのコンテンツブロックにジャンプします

台湾アーティスト許家維が創り出す、チップとAIの世界 《シリコン・セレナーデ》が森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展で注目を集める

許家維の作品《シリコン・セレナーデ》が日本の森美術館に招待出展

台湾文化センターは、森美術館と協力し、台湾のアーティスト許家維(シュウ・ジャウェイ)の作品《シリコン・セレナーデ》を「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI、現代アート」展に出展。12日に開催されたオープニングセレモニーには、日本のアート・文化界の関係者やメディアが多数参加。AIと半導体チップをコンセプトに創作された許家維の作品は、従来の枠を超えた表現で来場者の好奇心を引きつけ、日本のアート関係者からも「台湾のアート文化は、半導体技術と同様に強い印象を残す」と絶賛された。

許家維の作品《シリコン・セレナーデ》が日本の森美術館に招待出展許家維の作品《シリコン・セレナーデ》が日本の森美術館に招待出展

台湾文化センターの曾鈐龍(ソウ・ケンリュウ)主任は、「許家維の作品は、最先端のAI技術とVRを駆使し、半導体チップを出発点に無限の想像力をかき立てます。これは、現在台湾文化が直面している課題にも通じるものがある。台湾文化省は多くの困難を乗り越えながら、さまざまな革新的な方法で台湾のアートを世界に発信していきたい」と語ッた。許家維の《シリコン・セレナーデ》は、ゲームエンジンを用いて構築したバーチャルな海辺の風景が舞台。波が打ち寄せると、海面に浮かぶ複数の仮想スクリーンに実写映像が映し出されます。その映像には、水中で演奏されるチェロの調べや、アーティスト自身が工業技術研究院(ITRI)で撮影した、AI技術の鍵を握るCoWoSチップの製造プロセスが含まれている。音楽はAIが自動生成し、砂浜、シリコン、ウェハー、AIプロセスといったキーワードから歌詞やメロディ、演奏を生み出します。さらにAIの歌声がそれを歌い上げ、チェロの響き、実験室の映像、バーチャルな海辺の風景が絡み合い、観る者に深い印象を与える。

森美術館館長の片岡真実と台湾文化センターセンター長曾鈐龍氏が、今後の台湾と日本の芸術文化協力について意見を交わした森美術館館長の片岡真実と台湾文化センターセンター長曾鈐龍氏が、今後の台湾と日本の芸術文化協力について意見を交わした

「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI、現代アート」展では、アメリカ、日本、韓国など世界各国の12名のアーティストが出展。2月13日から6月8日まで開催され、出展作品はすべてゲームエンジンやAI、VRを駆使した現代アートです。アーティストたちは、仮想空間のビッグデータを創作の素材とし、最先端の映像技術を駆使しながら、AI時代におけるアートの新たな可能性を探る。新しい技術を用いた作品でありながら、アーティストたちの表現の核心には、普遍的な「生と死」「生命倫理」「現代社会の環境問題」「歴史解釈」「多様性」といったテーマが深く根付いているます。

台湾文化センターは、日本の主要な美術館との連携を通じて、台湾のアートをより広く紹介することを目指している。台湾と日本の文化交流を深化させることで、台湾のアートチームが日本で活動する機会を創出し、歴史的・文化的背景を共有できるプラットフォームを築いていく。「日本のいたるところで台湾文化が感じられ、毎日が台湾文化の日となるように」。このような理念のもと、台湾の物語を届け、日本の人々の心を動かすことを目指し、台湾文化の主体性と豊かな生命力を伝えていく。


森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展ポスター森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展ポスター