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無垢舞踏劇場の「観」、日本で感動を呼び起こす

 静岡県舞台芸術センターで行われた「ふじのくに⇄せかい演劇祭2015」に、台湾のダンスカンパニー「無垢舞踏劇場」が参加し、「観〜すべてのものに捧げるおどり〜」を初上演しました。5月2、3日の両日程とも満席となり、多くの観客に感動を呼び起こしました。


 同センターの芸術総監督である宮城聡氏は、「無垢舞踏劇場の表現は、我々を感動させ、冥想世界に誘う。作品は自然を題材としたもので、自然の哲理に思いをめぐらせ、生命の本質にかかわるもの。久しぶりに心から感銘を受けた」と語っています。


 この作品「観〜すべてのものに捧げるおどり〜」は、林麗珍氏が9年の歳月を費やして完成させたもので、日本では初めての公演。タカの視点で大地を俯瞰し、人の欲望と曲折を表現した演目で、林麗珍氏の儀式的で清らかな荘厳さの中に、台湾の原住民文化を取り込み、大地に対する思いやりを表しています。舞台の精神性は、きわめて伝統的かつ前衛的で、また、壮大ながら緻密です。


 林麗珍氏は、「夢はときに本物の命よりも現実的で、さまざまな事柄の進化が生命の中で実現しています。劇場そのものが魂の集まるところであり、皆の魂が合わさってともに創造しているのです。今回、日本で上演できることをとても光栄に思っています。私たちの心は日本とともにあり、日本とともに幸福を祈念しています」と語っています。


 台北駐日経済文化代表処・台北文化センターの朱文清顧問は、「無垢舞踏劇場が日本のみなさまに、台湾の文化に対する驚きと感動を与えたことに続き、さらに多くの台湾の芸術団体がこれに続くと期待しています」と述べています。